Vol.45 上司の“機嫌”が、部下のストレス要因になる?
- 睦美 柴
- 6 日前
- 読了時間: 3分

こんにちは、人的資本健康経営コンサルタントの柴です。
「今日は声をかけづらいな…」「あの人、また機嫌が悪そう…」
職場でそんな空気を感じたこと、ありませんか?私も以前勤めていたところではそのような方がいました。
実はこの“上司の機嫌”という目に見えない雰囲気が、職場のストレスレベルに大きな影響を与えていることをご存じでしょうか?
今回は、部下のパフォーマンスやメンタルヘルスに影響する“感情のマネジメント”について、健康経営と心理的安全性の観点から解説していきます。
1. 「上司の感情」が与える職場への影響
職場の空気感は、上司や管理職の態度や表情によって大きく左右されます。
とくに次のような状況は、部下にストレスや萎縮を与えやすいとされています:
表情が険しい・感情の起伏が激しい
指示のトーンが日によって変わる
機嫌によって対応が違う
こうした態度は、部下に「怒られたくない」「余計なことを言わないでおこう」という萎縮をもたらし、コミュニケーションの断絶や心理的安全性の低下を招きます。
一方で、感情の安定した上司がいる職場は、「安心して話せる」「相談しやすい」「意見を出しやすい」といった雰囲気が醸成されやすく、結果としてチームの連携やエンゲージメントが向上します。
2. 感情マネジメントは、上司の“基本スキル”
上司といっても人間ですから、機嫌が悪くなる日があっても当然です。しかし、それを職場に持ち込んでしまうと、“感情の波”がチーム全体の雰囲気やパフォーマンスに直結します。
そこで重要になるのが、感情マネジメントスキルです。
「感情を自覚する」:イライラや不安など、自分の状態に気づく力
「感情を整える」:深呼吸や一時停止などでクールダウンする力
「感情を伝える」:必要なときに“穏やかに”伝える技術
これらは、生まれつきの性格ではなく“スキル”として育てていけるものです。研修や日々の振り返りによって鍛えることができます。
人的資本経営の観点でも、「感情マネジメントを含めたセルフリーダーシップの向上」は、今後のマネジメント層に必須のスキルといえるでしょう。
3. 管理職こそ感情に向き合う時代
今、人的資本経営や健康経営が注目される中で、「上司のあり方」も大きく問われています。感情の扱いが上手な上司には、次のような特徴があります:
状況に応じて冷静に判断ができる
雰囲気づくりがうまく、メンバーが安心して話せる
部下の小さな変化にも気づける
こうしたスキルを持つ管理職は、チームの離職率を下げ、メンタル不調の早期発見・予防にも貢献します。
また、職場において「感情をオープンにしていい文化」を育てることは、心理的安全性を高め、チームの創造性や問題解決力の強化にもつながります。
まとめ
職場の空気を左右する「上司の感情」。それを“自分ごと”としてとらえ、感情マネジメントを実践することは、健全な組織運営の第一歩です。感情は職場に置いてきぼりにせず、“一緒に育てていく”ものと考えてみてはいかがでしょうか?
WellBridgeでは、理学療法士・心理専門職と連携しながら、感情マネジメントや心理的安全性の研修も行っています。管理職研修や社内文化づくりにお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
執筆:WellBridge 柴
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