Vol.46「沈黙の会議室」が生む、目に見えない負担とは?心理的安全性の高い職場づくりへ
- 睦美 柴
- 5 日前
- 読了時間: 3分

こんにちは、人的資本健康経営コンサルタントの柴です。
会議なのに誰も発言しない…。意見を求めても「特にありません」…そんな沈黙が常態化した職場、ありませんか?
「会議が静かなのは、うまく進んでいる証拠」と誤解されがちですが、実はこれは職場の心
理的安全性が低下しているサインかもしれません。
今回は、沈黙の会議室が企業にもたらす“見えない損失”と、心理的安全性を高める具体策について詳しく解説します。
1. 沈黙の会議がもたらす4つのリスク
沈黙が続く会議には、以下のようなリスクがあります:
①アイデアの欠如
「どうせ言ってもムダ」と思う心理が根付き、新しい提案や改善案が出にくくなります。これは、組織の成長機会を自ら失う行為でもあります。
②メンタルヘルスへの影響
緊張や抑圧された状態が続くことで、社員の心の疲れが蓄積され、プレゼンティーズム(出勤していても生産性が落ちている状態)のリスクが高まります。
③エンゲージメントの低下
「自分の意見が必要とされていない」と感じた社員は、当事者意識を失い、モチベーションも低下します。
④離職リスクの増加
意見を出せない環境は、“成長できない職場”と見なされ、優秀な人材の流出にもつながりかねません。
2. なぜ会議で沈黙が起きるのか?心理的安全性の欠如
“心理的安全性”とは、Google社の研究でも明らかにされた「安心して自分の考えや意見を述べられる状態」のこと。
沈黙が続く職場には、次のような背景があります:
発言に対して否定や批判が繰り返されてきた
上司の反応が読めず「怒られたらどうしよう」と不安になる
発言しても何も変わらなかったという“無力感”
これらが積み重なると、社員は「何も言わない方が安全」という選択を無意識に取るようになります。結果として、発言=リスクという構造が定着してしまうのです。
3. “話しやすい場づくり”は仕組みで整える
では、どうすれば心理的安全性の高い会議に変えられるのでしょうか?
そのカギは、“場の設計”にあります。
会議の冒頭にチェックインタイムを導入 「最近嬉しかったこと」など、業務に関係ない話題から入り、場を温めます。
ルールを明文化 例:「どんな意見も一度は受け止める」「発言中は割り込まない」など、安心して発言できるルールをチームで決めます。
上司が「迷っている姿」も見せる “完璧な上司”より、“人間味のあるリーダー”のほうが、部下にとって話しかけやすい存在になります。
心理的安全性は、リーダーシップと組織文化で高めることが可能です。
まとめ|“沈黙の会議”はチームのSOSサイン
会議で沈黙が続く職場は、実は大きなリスクを抱えているかもしれません。その背景には、心理的安全性の欠如があります。
発言しやすい職場づくりは、イノベーションや組織力を高め、健康経営や人的資本経営の中核をなす重要な視点です。
一人ひとりが安心して「声を出せる」環境づくりを、今日からはじめてみませんか?
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執筆:WellBridge 柴
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