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Vol.46「沈黙の会議室」が生む、目に見えない負担とは?心理的安全性の高い職場づくりへ

職場環境とメンタルケア

こんにちは、人的資本健康経営コンサルタントの柴です。


会議なのに誰も発言しない…。意見を求めても「特にありません」…そんな沈黙が常態化した職場、ありませんか?

「会議が静かなのは、うまく進んでいる証拠」と誤解されがちですが、実はこれは職場の心

理的安全性が低下しているサインかもしれません。

今回は、沈黙の会議室が企業にもたらす“見えない損失”と、心理的安全性を高める具体策について詳しく解説します。


1. 沈黙の会議がもたらす4つのリスク

沈黙が続く会議には、以下のようなリスクがあります:

①アイデアの欠如

 「どうせ言ってもムダ」と思う心理が根付き、新しい提案や改善案が出にくくなります。これは、組織の成長機会を自ら失う行為でもあります。


②メンタルヘルスへの影響

 緊張や抑圧された状態が続くことで、社員の心の疲れが蓄積され、プレゼンティーズム(出勤していても生産性が落ちている状態)のリスクが高まります。


③エンゲージメントの低下

「自分の意見が必要とされていない」と感じた社員は、当事者意識を失い、モチベーションも低下します。


④離職リスクの増加

意見を出せない環境は、“成長できない職場”と見なされ、優秀な人材の流出にもつながりかねません。


2. なぜ会議で沈黙が起きるのか?心理的安全性の欠如

“心理的安全性”とは、Google社の研究でも明らかにされた「安心して自分の考えや意見を述べられる状態」のこと。

沈黙が続く職場には、次のような背景があります:

  • 発言に対して否定や批判が繰り返されてきた

  • 上司の反応が読めず「怒られたらどうしよう」と不安になる

  • 発言しても何も変わらなかったという“無力感”

これらが積み重なると、社員は「何も言わない方が安全」という選択を無意識に取るようになります。結果として、発言=リスクという構造が定着してしまうのです。


3. “話しやすい場づくり”は仕組みで整える

では、どうすれば心理的安全性の高い会議に変えられるのでしょうか?

そのカギは、“場の設計”にあります。

  • 会議の冒頭にチェックインタイムを導入 「最近嬉しかったこと」など、業務に関係ない話題から入り、場を温めます。

  • ルールを明文化 例:「どんな意見も一度は受け止める」「発言中は割り込まない」など、安心して発言できるルールをチームで決めます。

  • 上司が「迷っている姿」も見せる “完璧な上司”より、“人間味のあるリーダー”のほうが、部下にとって話しかけやすい存在になります。

心理的安全性は、リーダーシップと組織文化で高めることが可能です。


まとめ|“沈黙の会議”はチームのSOSサイン

会議で沈黙が続く職場は、実は大きなリスクを抱えているかもしれません。その背景には、心理的安全性の欠如があります。

発言しやすい職場づくりは、イノベーションや組織力を高め、健康経営や人的資本経営の中核をなす重要な視点です。

一人ひとりが安心して「声を出せる」環境づくりを、今日からはじめてみませんか?


▶︎WellBridgeの支援

WellBridgeでは、理学療法士や心理支援の専門家と連携し、心理的安全性の高いチームづくり・会議設計をサポートしています。

心理的安全性研修・1on1研修・対話ファシリテーション研修ありお気軽にご相談ください。


執筆:WellBridge 柴


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