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Vol.56 「自分を責めるクセ」をやさしく手放す方法


ウェルブリッジブログ

こんにちは、人的資本健康経営コンサルタントの柴です。


「うまくいかなかったのは、私のせいかも」「もっと頑張るべきだった」——仕事をしていると、ふとした瞬間にそんな思いがよぎることはありませんか?


誰かに責められたわけではなくても、“自分を責めるクセ”が身についている人は少なくありません。そしてこのクセが、知らず知らずのうちに心の疲れやメンタル不調の引き金になっていることも多いのです。


今回は、働く人が心地よく、自分らしく働くために必要な「セルフコンパッション(自己への思いやり)」の視点から、「自分を責めるクセ」を手放すヒントをお伝えします。


1. 自分を責めるクセはなぜ起きる?

「責任感が強い」「周囲に迷惑をかけたくない」「いつも成果を出したい」——これらはどれも立派な価値観ですが、時に自分に対する“厳しさ”にもつながります。

こうした価値観を持つ人は、何かうまくいかないことがあると「私の努力が足りないせい」と自分に矢印を向けがちです。


特に真面目で優しい人ほど、「反省」ではなく「自責」に陥りやすい傾向があります。

でも、その思考パターンが続くと…

  • 自信を失う

  • 頑張りすぎて疲弊する

  • 周囲と比べて落ち込む

といった悪循環に陥る可能性が高まります。健康経営の視点からも、こうした“内なるストレス”はプレゼンティーズム(出社していてもパフォーマンスが落ちている状態)を招く大きな要因のひとつとされています。


2. 「自分をいたわる」視点を持つには?

ここで大切になるのが、「セルフコンパッション(自己への思いやり)」という考え方です。


セルフコンパッションとは、

  • 自分のミスや弱さも受け入れ、

  • 他者と同じように、自分にもやさしく接する

という心理学的アプローチです。


たとえば、

  • 「ミスしてしまった。でも誰にでも起こり得ること」

  • 「うまくできなかったけど、努力したことは事実」と、自分に対して“友達に接するような言葉”をかけることがセルフコンパッションの第一歩です。

これは「甘やかし」とは違います。自分を責めるのではなく、現実を受け止めながら、次に進む力を養う——それが“思いやり”のある関わり方なのです。


3. 明日からできるセルフケアの工夫

実は、ちょっとした習慣や言葉の使い方で、「自分を責めるクセ」は徐々に和らげていくことができます。


たとえば…

  • “べき思考”を手放す 「〜すべき」「〜でなければならない」ではなく、「できたらいいな」「次はこうしてみよう」と柔らかく考える。

  • 感情を否定しない 「落ち込んでいる」「不安だな」と感じたら、それを無理に打ち消さず、「そう感じている自分」を認めてあげる。

  • “自分との対話”の時間を持つ 1日5分でも、自分の心の声に耳を傾ける時間を作ると、感情の整理がしやすくなります。


また、企業としてもセルフケアを促す環境づくりや研修を通じて、従業員のメンタルウェルビーイングを支援していくことが大切です。


✅まとめ

「自分を責めるクセ」は、真面目な人ほど抱えがちな“心の習慣”です。まずはその存在に気づき、少しずつ手放していくことで、心はぐっと軽くなります。


WellBridgeでは、理学療法士や心理支援専門職と連携しながら、「セルフケア」や「感情マネジメント」に関する研修・サポートを実施しています。

「がんばる人が、やさしく働ける職場」を一緒につくっていきませんか?


執筆:WellBridge 柴

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