【徹底解説シリーズ✨第2弾】令和7年度エイジフレンドリー補助金の支援内容とは?
- 睦美 柴
- 5月7日
- 読了時間: 5分
更新日:5 日前

こんにちは、人的資本健康経営コンサルタントの柴です。
本シリーズでは、厚生労働省の「エイジフレンドリー補助金」について、制度の基礎から実践的な活用法まで、全5回にわたってわかりやすく解説していきます。
中小企業の安全衛生担当者や経営者の皆さんにとって、職場環境改善や健康経営のヒントとなる情報を、現場視点でお届けします。
前回の第1回では、エイジフレンドリー補助金の目的と、令和7年度の予算拡充、制度の全体像についてお伝えしました。
今回は、その中でも特に重要な 「補助金の4つのコース」 について、対象となる取り組み、補助率、上限額などを具体的に解説していきます。
エイジフレンドリー補助金の構成:4つの支援コース
令和7年度の補助金制度では、企業の状況やニーズに合わせて選べるよう、以下の4つの支援コースが設けられています:


それぞれのコースを詳しく解説!
Ⅰ総合対策コース(新設):
内容: 労働安全衛生の専門家によるリスクアセスメントの経費と、その結果に基づいた優先順位の高い労働災害防止対策(機器導入、工事施工等)の経費を補助します。現場の危険や健康リスクを専門家とともに把握し、効果的な対策を講じたい企業におすすめです。
補助率: 4/5
上限額: 100万円(消費税を除く)
特徴: 他のコースより補助率が高く手厚い内容ですが、リスクアセスメント関係と労働災害防止対策関係でそれぞれ交付申請が必要となり、手続きに時間がかかります。リスクアセスメントのみの実施も補助対象となります。
Ⅱ 職場環境改善コース:
内容: 60歳以上の高年齢労働者の身体機能低下を補う設備・装置の導入や、その他の労働災害防止対策(機器導入、工事施工等)の経費を補助します。熱中症予防対策も含まれます。過去の実績でも人気があり、ハード面の改善に幅広く対応できます。
補助率: 1/2
上限額: 100万円(消費税を除く)
具体的な取り組み例: 転倒・墜落防止対策(段差解消、滑り止め床材、手すり、高所作業台など)、重量物取扱いや介護作業対策(作業台、搬送機器、パワーアシストスーツ、移乗介助機器、ノーリフトケア教育など)、熱中症防止対策(体温冷却服、スポットクーラー、アイススラリー用冷凍ストッカー、WBGT指数計、ウェアラブルデバイスによる健康管理システムなど)。ただし、熱中症対策の機器には具体的な要件や制限があります。
Ⅲ 転倒防止・腰痛予防のための運動指導コース:
内容: 労働者の転倒災害や腰痛災害防止のため、専門家(理学療法士、健康運動指導士等)による身体機能チェックおよび運動指導を受けるための経費を補助します。従業員の身体ケアを導入したい企業におすすめです。
対象: 役員を除く5人以上の自社の労災保険適用労働者に対する取り組みに限られます。
補助率: 3/4
上限額: 100万円(消費税を除く)
具体的な取り組み: ①専門家による身体機能チェック評価 ②専門家による運動指導(対面指導) ③専門家による身体機能改善等のチェック(効果確認)の全てを実施する必要があります。複数回実施も対象となります。専門家との対面による実施に限定されます(オンライン開催不可)。物品の購入(動画作成含む)は認められません。

Ⅳ コラボヘルスコース:
内容: 事業所カルテや健康スコアリングレポートを活用したコラボヘルス等、労働者の健康保持増進のための取組に要する経費を補助します。組織的な健康づくりを進めたい企業におすすめです。
対象: 役員を除く自社の労災保険適用労働者に対する取り組みに限られます。労働者(年齢要件なし)が常時1名以上就労していることが要件です。
補助率: 3/4
上限額: 30万円(消費税を除く)
具体的な取り組み例: 健康教育・研修(禁煙指導、メンタルヘルス対策等)、システム導入(健康診断データ管理、事業所カルテ・健康スコアリングレポート活用システムなど)、栄養指導、保健指導など。メンタルヘルス対策は健康スコアリングレポート等に基づく他の健康教育等とセットでの申請が必要です。システム導入は初期費用のみが対象で、PC購入は対象外です。専門家との対面による実施に限定されます(オンライン不可)
理学療法士は何ができるか?

理学療法士は、科学的根拠に基づいて企業の職場に適した身体保持・労働環境の改善を支援する学術的スペシャリストです。
身体機能評価:従業員ひとりひとりの身体機能を評価し、個別の改善プランを作成
人間工学的評価:職場を専門的視点で解析し、効率的な改善策を提案
運動指導:年齢や体力に対応した運動プログラムを評価・指導
この補助金を活用してWellBridgeが実施している健康プログラムの一部には次のようなものがあります:
腰痛予防セミナー:動作姿勢や行動リスクを解説し、自分ごとの軽冷や背筋の理解を添えながらリテラシーを向上させます
前後評価:身体の動作の前後を比較して、状態の変化を解析し、モチベーションにつなげます
体操指導:簡単に続けられる運動プログラムを利用して、姿勢や挑戦しやすさを重視したケア指導を行います
ウォーキング遠足イベント:遠足で行うことで、リフレッシュ効果や社内コミュニケーションの潰出を目指します
専門家を活用できることでより質の高い健康支援を従業員の皆様に提供することが可能です。
まとめ:コース選びがカギ!
それぞれのコースには特色があり、**「どのような課題を解決したいか」**によって最適な選択肢が変わります。
現場を根本から見直したい → 総合対策コース
日々の身体ケアを導入したい → スポーツ・運動指導コース
ハード面の改善をしたい → 職場環境改善コース
組織的な健康づくりをしたい → コラボヘルスコース
次回の第3回では、これらコースをどのように活用できるか、具体的な導入事例をご紹介します!
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