Vol.40感情の自己管理って、職場にどう役立つの?
- 睦美 柴
- 5月10日
- 読了時間: 2分

▶︎この記事でわかること:
感情の“コントロール”ではなく“マネジメント”という視点
職場での感情表現が信頼につながる理由
チームに感情知性を根づかせるには
こんにちは、人的資本健康経営コンサルタントの柴です。
感情は、職場では“隠すべきもの”と思われがちです。怒りや不安、苛立ちといったネガティブな感情を職場に持ち込むことは、仕事に支障をきたすという声もあるでしょう。
しかし近年、健康経営の観点からは「感情の自己管理(セルフマネジメント)」が注目されています。大切なのは、感情を抑え込むのではなく、うまく向き合い扱える力を育てることなのです。
感情は“押し込める”ものではなく、“向き合う”もの
感情を抑えることと、感情をマネジメントすることは、まったく意味が違います。
たとえば、イライラしたとき。「何に対して怒っているのか」「本当は何を期待していたのか」といった内省を通じて、自分の気持ちに気づく力を養うことが、感情の自己管理につながります。
これは、感情を無理に変えることではありません。「今、自分はこう感じているんだ」と認識するだけでも、心のバランスは取りやすくなるものです。
感情を“出せる職場”は、信頼関係が深い
感情を共有できるチームは、信頼関係が強く、心理的安全性も高まります。上司が自分の不安や葛藤をオープンに話すことで、部下も安心して本音を出せるようになります。
感情を押し殺す文化は、やがて疲弊や孤立を生みます。「怒られないための行動」が優先されると、チャレンジや改善の芽が潰れてしまうのです。
感情のやりとりは、職場の“温度”をつくります。そこに温かさがあれば、人はもっと自然体で働けるようになります。
感情知性(EQ)を高める工夫
チームで感情を育てるには、ちょっとした習慣づくりが効果的です。
たとえば朝礼で「今の気分をひと言で表すと?」といった感情チェックインを取り入れる。1on1の冒頭に「最近感じたことで印象的なことは?」と質問する。それだけでも、感情の共有が日常になっていきます。
また、研修やワークショップで「感情の言語化」や「他者への共感」を学ぶ場を設けることで、職場全体のEQ(感情知性)も底上げできます。
✅まとめ
感情の自己管理は、これからの健康経営の基礎力。抑えるのではなく、受け止め、扱える力を育てることで、職場に“心の余白”が生まれます。その余白が、チームの創造性と持続性を支えるのです。
(執筆:WellBridge 柴)
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